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○ 市民行動
生徒が民主主義社会で有力な市民となれるように、社会科教育は、知識のある、分析的な、熱心な、行動する市民を育成するように設計されている。環境教育では、知識(調和の達成)、市民運動技能、および市民運動経験の各サブゴールはすべて、この同じ目的を目指している。
○ 政府および当局
社会科教育は、生徒が民主主義社会の政府および当局の機能と役割を理解するのを助ける。環境教育では、知識(調和の達成)、市民運動技能、および市民運動経験の各サブゴールはすべて、この同じ目的を目指している。
○ 人権
個人、団体、または社会レベルでの人権の理解は、社会科教育のもう一つのテーマである。人権は本来、環境と開発に関するあらゆる問題の一部であり、特に持続可能な開発に関してはそうであるという事実に言及している。持続可能な開発は、地域的なものから地球規模のものまであらゆるレベルで、環境教育の一つの大きな関心事である。
○ 自立と相互依存
社会科教育で関心が高まりつつあるのは、指導において地球的視点を提供するということである。以下は、教育にこのような視点を提供する4つの要素である。
・普遍的な価値観、および文化によって異なる多様な人間的価値観の両方を含む、人間の価値観の学習。
・地球の経済、政治、生態系、およびテクノロジーのシステムの学習。
・平和と安全保障、開発、環境、および人権に関する地球的な問題の学習。
・普遍的および多様な人間の価値観、地球的システム、および地球規模な問題が、長い時間にどのように展開するするかについての、地球の歴史の学習。地球的視点では、すべての人間的営みの自立と相互依存の両方を強調する。環境教育もまた、この考えを強調する。
○ 欠乏と選択
社会科教育は、生徒が、無限の経済的ニーズや欲求と有限の天然および人的資源との間にある根本的な矛盾を認識できるように考案されている。ガレット・ハーディンの有名な論文「トラジェディ・オブ・ザ・コモンズ(庶民の悲劇)」(1968)では、欠乏と選択について述べている。このテーマは環境教育、特に生態系の一員としての人間に関する知識サブゴールにおいて、重要なものの一つである。
○ 天然および人的資源に対する責務
このテーマは社会科教育が取組む重要な問題であり、環境教育にとっても明らかに大きな重要性を持つ。知識(生態系の一員としての人間)および環境倫理のサブゴールの多くが、このテーマに取組んでいる。

 

 

 

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